2019年11月29日 Diakonie zpOにて
脳神経外科の権威であられる中村真先生、Prof. Dr. med. Makoto Nakamura, Chefarzt (Kliniken Köln, Krankenhaus Merheim, Klinikum der Uni, Witten/Herdecke)をお迎えしての講演会。
現在は高齢化と生活習慣病者の増加で脳卒中は増加している。脳卒中医療の進歩で死亡率は9,4%と減少しているが、患者数は増加している。
脳卒中には脳の血管が破れて起きる脳出血、くも膜下出血(突然の激しい頭痛や吐き気を伴う)と脳の血管が詰まって起きる脳梗塞(心源性塞栓とラクナ梗塞とアテローム梗塞)がある。これらの症状と、その治療法、更に、高度の技術を要する開頭手術、開頭手術をしないでカテーテルを入れる方法などをパワーポイントと配布資料を基に詳しく説明される。
では、脳卒中を予防するにはどうしたら良いか。メタボリックシンドロームの症状は危険である。メタボリックシンドロームとは、男性の場合ウエストが85cm、女性は90cm以上の人で、①血圧が収縮期130mmHg以上または拡張期血圧85mmHg以上、②血中脂質HDLコレステロール40mg/dl未満または中性脂肪150mg/dl以上、③空腹時血糖値が110mg/dl以上の3項目中2項目以上の症状がある人で、これらの人は要注意である。
予防としては、・高血圧を治すこと ・糖尿病も放って置かないこと ・不整脈が見つかったら、すぐ受診すること ・タバコをやめる ・アルコールを控える ・コレステロール値にも注意 ・塩分、脂肪を控える ・体力にあった運動を ・太り過ぎに注意することである。
脳卒中起きたらすぐ脳神経内科か外科のある病院へ。これは一刻を争う。発生してから、4時間半以内に処置を取ると、大事にならずに済むであろうが、そうでなければ、後遺症として脳や身体の麻痺や失語症に繋がる。なった場合は、時間がかかるかもしれないが、リハビリを受けること。元の状態に戻れなくとも回復を助けるであろう。(K.L.K.)